「悪夢のサイクル」その1

悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環
(2006/10)
内橋 克人

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新潟大学の佐野誠教授がバブルと崩壊を繰り返す市場原理主義循環運動をネオリベラリズム・サイクルと名づけた。海外マネーが流入し、バブル景気のあと一気に崩壊し、また一気に海外マネーが流出し、格差社会、社会の荒廃、戦争を招くサイクルだ。

アメリカ国民も70年代のルール変更の際には無自覚だった。
累進課税をやめて貿易を自由化し、規制下にあった産業を自由化したことで、結果として一部の富裕層とそれ以外という2極分化された社会になってしまった。

規制緩和とは公平なアンパイアのいたゲームからアンパイアをのけてしまうことだった。
ゲームは混乱し、何でもありの世界になったのだ。

過度のコスト競争による賃金、労働条件の悪化、安全性の低下、利益優先による公共性の喪失。

飛行機業界の話等、色々な例や数字を出して今現在の悪化した世の中の状態を示しながら、説明されている。
同じく新自由主義になった(させられた)南米の失敗例も詳しく書いてある。

日本も同じで、何故こんな規制緩和を我々国民はゆるしてしまったのか?と考察。

①戦後の官僚支配を打破する特効薬と錯覚。
②学者をメンバーに入れて中立に見える政府審議会等を作り口当たりのいいキャッチフレーズにだまされた。
③マスコミがこれらの意見を大きくアナウンスしたこと。
④小選挙区制の導入。(細川政権から)

こういう日本人の「熱狂的等質化現象」はすごい、と内橋氏。
たしかに、日本人は「みながこう言ってるから」と言って合わせようとする人が多い。
当時、反対派や慎重派は激しくバッシングされたらしい。
そして郵政選挙小泉政権大勝。

アメリカは9.11でテロとの戦い、大量破壊兵器を取り除く、イラク開放を大儀にして戦争を始めたが、実はイスラム圏に新自由主義にとって必要な市場を広げたかったからではないか?とも考察している。
つまりイスラムの考え方だと「正当な労働の対価以外は受け取ってはならない」というものがあり、市場主義のマネーが動けない。戦争を機に兵士を送り込み、イスラム社会を教育する作戦だったと。
単にイスラム圏のエネルギーを狙っているだけではなかったのだろう。

内村氏はただ嘆くだけではなくてこれからの社会のあり方を模索している。
共生の社会、フード、エネルギー、ケアーの自給自足地域を作ることが理想だと考えている。
とは言え、反グローバルというと、かつての国家至上主義に戻れとか、戦前賛美とか、武士道にもどれと言う人が居るけれど、それは違うんじゃないかと言っている。

他にもあるので、その2に続きます。
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2008年9月リーマンショックの金融危機から日本の政治経済に目覚めた普通の主婦です。今までB層とバカにされていたと気がつきました。

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