がん放置療法

このところ、事情もあってがんの本を読み漁っている。まず「がん放置療法のすすめ
がん放置療法のすすめ 患者150人の証言 (文春新書)がん放置療法のすすめ 患者150人の証言 (文春新書)
(2012/12/07)
近藤 誠

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私は近藤誠先生の96年のベストセラー「患者よ、がんと闘うな」も以前読んでいた。
患者よ、がんと闘うな (文春文庫)患者よ、がんと闘うな (文春文庫)
(2000/12)
近藤 誠

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癌と言うと、放置するとやがて進行し、死に至る。その時、耐え難い痛みに苦しんで死んでいくというイメージがあった。手術をしてもなかなか完治せず、再発におびえている人が多い。抗がん剤の副作用は吐き気で苦しそうだ、髪の毛も抜けてしまう。以前本になった乳がんの闘病記の本が話題になったせいもあるが、私にとってがんは恐怖そのものだった。

しかし、近藤氏はそうでない、と「患者よ…」を書き、来春の退任前に集大成である「がん放置治療のすすめ」というまとめの本を書いてくれた。この本でさらに私たちの無用な恐怖を和らげてくれようとしているやさしい先生である。


「患者よ…」を読み、その後岡田雅彦氏の著書「治療は大成功、でも患者さんは早死にした」という本も、私はそれまでのがんへの恐怖心をかなり払拭することができた。
治療は大成功、でも患者さんは早死にした―長生きするための医学とは (講談社プラスアルファ新書)治療は大成功、でも患者さんは早死にした―長生きするための医学とは (講談社プラスアルファ新書)
(2001/03)
岡田 正彦

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今の医療は検診などで、今まったく症状もないのに、がんが見つかると、三大療法の放射線、手術、抗がん剤をすすめる。医師も信じきっている常識、標準治療だ。

しかし、実は早期発見のがんは進行しないものも多く、9割以上が本物のがんではないようだという。
結局つらい手術をして治ったとしても、実は手術しなくても同じく治るものだったという。
むしろしなくていい抗がん剤の副作用で衰弱し、死ななくてもいい人が死んでしまったり、体力を落として肺炎や感染症で亡くなったりしているのが今のがんの医療だと言う。
痛みに苦しみ弱って死んでいくのは、手術や薬の後遺症のせいなのだ。
本当は放置しても痛むようながんは少ないらしい。(もちろん、そうでない場合もある。痛み止め、緩和ケアは有効。)

実はがん放置治療で思い当たることがある。
以前、私の叔母が82歳で亡くなったのだが、胸が苦しいと言って入院した時、肺がんでもう治療ができない状態だった。お見舞いにも行ったのだが、起きて一緒にプリンやゼリーを食べ、楽しそうに話をしていた。食欲がかなり落ちていたようだが、やせてもいなかったし、穏やかな顔だった。事実、痛みもなかった。トイレも歩いて行けていた。亡くなった時も看護師さんに水をもらって上を向いて飲む瞬間にふっと意識を失った、そういう穏やかな死に方であったと聞いた。
実は叔母は前から検診で肺がんを知っていたようなのだ。それを親類に隠し、かかりつけの医者に口止めしていたようだった。一切がんの治療をしていなかったようだ。具合が悪くなった時は少し認知症のようになって、記憶もなかったのか、そんな話も一切せずに逝ってしまったが、実に安らかで穏やかな死に方だったと思う。


早期発見、早期治療が大事、と日本では今大キャンペーン中だが、これまでのがんの恐怖をあおる風潮をひっくり返さないといけないとつくづく思う。徐々に医者たちが本当の声をあげてきたことはうれしい。
どうせ死ぬなら「がん」がいい (宝島社新書)どうせ死ぬなら「がん」がいい (宝島社新書)
(2012/10/09)
中村 仁一、近藤 誠 他

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2008年9月リーマンショックの金融危機から日本の政治経済に目覚めた普通の主婦です。今までB層とバカにされていたと気がつきました。

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